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NSSF — Network Slice Selection Function

難易度: 中級 / 想定学習時間: 20分 / 関連NF: AMF(主な依頼元), NRF / 関連Interface: N22(Nnssf, AMF⇔NSSF), SBI

学習目標

  • NSSFの役割(ネットワークスライス選択の集中的支援機能)を説明できる。
  • Requested NSSAI から Allowed NSSAI が決定される流れの位置づけを理解する。
  • AMFがNSSFに依頼する連携(N22 / Nnssf)の意味を把握する。
  • 本ページ(NF個別)と Network Slicing 章の分担関係を理解する。

前提知識

この章で学べること

Why(なぜNSSFという集中機能が要るのか)→ What(Allowed NSSAIの決定と何を返すのか)→ How(N22/Nnssfを通じてAMFへどう支援するのか)を、NF個別ページとして役割・API・Interfaceに焦点を絞って解説します。スライス選択の詳細な手続き(選択ロジック・シーケンス)は Network Slicing 章にあり、本ページからそちらへ誘導します。

Why — なぜ必要なのか

スライスが多数存在し、PLMNを跨ぐ運用や複雑なスライス構成があると、AMFがローカルに保持する情報だけではどのスライス(S-NSSAI)を許可すべきか判断しきれない場合があります。こうしたときに、スライス選択の判断を集中的に担う機能が必要になります。それがNSSFです。

例え話: 総合受付(AMF)が自分では判断できない専門的な部屋割りを、フロア案内の専門係(NSSF)に委ねるイメージです。NSSFが無いと、複雑なスライス構成において Allowed NSSAI の決定や適切なAMFの再選択ができなくなります。

Overview — 概要

NSSFは、AMFから渡される Requested NSSAI と加入情報等をもとに、UEに許可する Allowed NSSAI を決定します。あわせて、適切な AMF Set の選択や、NRFへの問い合わせに用いる情報を返し、スライス選択を支援します。なお、AMFが自力でスライスを解決できる構成では、NSSFへの問い合わせは不要です。

Basic Concept — 初心者向け説明

大きな建物で、総合受付(AMF)では「どの専門フロアへ案内すべきか」まで手に負えないことがあります。そのとき案内デスク(NSSF)が「このお客様はこのフロア群へどうぞ」と判断してくれます。NSSFは、受付だけでは決められないスライスの割り当てを助ける案内デスクのような存在です。

Network Function 詳細

項目 内容
役割 ネットワークスライス選択の集中的支援。Requested NSSAI等から Allowed NSSAI を決定し、AMF Set / スライスインスタンス選択を支援する。
保持情報 スライス構成情報、NSSAI mapping、NSI(Network Slice Instance)選択情報、per-PLMN の S-NSSAI 可用性 等
利用する主なAPI NRF Discovery 等(適切なNF/AMF Set等の解決に利用)
提供するAPI Nnssf_NSSelection(Get)、Nnssf_NSSAIAvailability(Update / Subscribe 等)— TS 29.531
関連Interface N22(AMF ⇔ NSSF)、SBI
障害時の影響 複雑なスライス構成でスライス選択・Allowed NSSAI 決定が不可となる。AMFローカルで解決可能な構成では影響は限定的。

Architecture

flowchart LR
    AMF["AMF (依頼元)"] -->|"N22: Nnssf_NSSelection 要求"| NSSF["NSSF (スライス選択支援)"]
    NSSF -->|"Allowed NSSAI / AMF Set 情報を返す"| AMF
    NSSF -.->|"NRF Discovery 等"| NRF["NRF (NF Repository)"]

図の読み方: AMFが自力でスライスを解決できないとき、N22(Nnssf)でNSSFに NSSelection を要求します。NSSFは Allowed NSSAI や適切なAMF Setに関する情報を決定してAMFへ返し、必要に応じてNRFへの問い合わせ用情報も提供します(点線はNRFとの関係を示す)。

Interface

Interface 接続 役割
N22 AMF ⇔ NSSF スライス選択支援(Nnssf)。Requested NSSAI から Allowed NSSAI 決定を依頼。
SBI(Nnssf) NF ⇔ NSSF NSSAI可用性(NSSAIAvailability)等のサービスを提供。

詳細は Interface辞典 を、スライスの概念は Network Slicing を参照してください。SBIはHTTP/2 + JSON over TLS で通信します。

Procedure での登場

  • 登録(Registration)時のスライス選択: AMFが Requested NSSAI を自力で解決できない場合、N22でNSSFへ問い合わせ、Allowed NSSAI を決定します。
  • PDUセッション時: 主に S-NSSAI + DNN を用いてスライス内のSMFを選択します。この文脈でのNSSFの関与度は構成依存であり、要確認です。

詳細フローは Network SlicingRegistration を参照してください。

EPCとの比較

4G/EPCには標準的なネットワークスライスの概念が無く、NSSFに相当する機能も存在しません。DECOR / eDECOR(専用コアネットワーク)が前身的な位置づけとされますが、機能は限定的であり、直接の対応関係は要確認です。

世代 スライス選択支援
4G / EPC 相当なし(DECOR / eDECOR が部分的)
5G / 5GC NSSF

Release差分

  • Rel-15: NSSFの基礎機能(Allowed NSSAI 決定、NSSelection / NSSAIAvailability)を規定。
  • Rel-16: NSSAA(Network Slice-Specific Authentication and Authorization)や NSAC(Network Slice Admission Control)等、スライス関連の拡張が追加。NSSFの具体的な関与度は要確認。
  • Rel-17: さらなる拡張は要確認。

3GPP Specification

  • TS 23.501 §6.2.14 — NSSF の機能定義
  • TS 29.531 — Nnssf(NSSelection / NSSAIAvailability)。個別の章番号は要確認。
  • TS 23.502 — スライス選択手続き(要確認)
  • TS 23.501 §5.15 — ネットワークスライシング(要確認)

Summary

  • NSSFは、ネットワークスライス選択を集中的に支援するNFである。
  • Requested NSSAI と加入情報等から Allowed NSSAI を決定し、AMF Set / NSI 選択を支援する。
  • AMFが自力でスライスを解決できる構成では、NSSFへの問い合わせは不要。
  • AMFとは N22(Nnssf) で連携する。提供APIは Nnssf_NSSelection / Nnssf_NSSAIAvailability(TS 29.531)。
  • 詳細な選択手続きは Network Slicing 章が担い、本ページは役割・API・Interfaceに焦点を絞る。

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